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「南三陸町の風景」を描く。モチーフに海藻を選び、展開していくお話

更新2018年10月19日・10月30日・2021年3月13日

 

去年末の個展に向けて生まれた海藻シリーズ。

そのお話を少ししたいと思います。

 

 

今までの「南三陸町の風景」

海や船、海産物のホヤやアワビなど。

 

ある意味わかりやすくて、

一目でそれとわかるもの。

 

そういうのとは違った視点で描きたいな〜と、

ぼんやりと思っていました。

 

そんな中、

我が家の船、稲荷丸をつけている防波堤やその周辺を

ふらっと歩いている時に目に入ったのがこれ!

 

潮間帯、海と陸の境界線に生えた海藻です。

 

ビビビッと来ました!

これいける!!

 

もう感覚です。

 

全然理屈じゃないです。

 

 

不思議なもんで、

いつも素通りしてる場所なんですが、

意識が変わると違って見えるんですね。

 

資料として写真をパシャパシャと撮り、

 

そして、

まず最初に描いたのがこの作品。

「海辺に佇む石」です。

 

ゴロッと転がっていた石をそのまま描きました。

 

 

 

そこから、

資料の写真を見直していて、面白いものを発見。

 

ごろごろ転がる石の中に、

ハート型に生える海藻が!

 

なんか可愛い。

ちょっと描いてみよう。

そして生まれた作品が

「潮だまりで見つけたハートのアナアオサ」です。

 

この作品は、けっこう試行錯誤があって、

苔のように生えた海藻をどうやったらよくかけるか。

 

とか、

ハートの海藻の周りにもたくさん石が転がっていて、

途中までその通り描くつもりで進めていました。

 

ですが、

だんだんその周りの石が煩わしくなり、

ハートの邪魔になるように感じだして、

 

その石を全部消しちゃいました。

 

ハートが見やすくなり、

 

その方がしっくり来ました。

【途中のある程度、周りの石を描いていた時のもの】

 

 

 

防波堤の船乗り場から


そのあと気になったのが、

防波堤の潮間帯に生えた海藻です。

 

石に生えてるのとは

また違った面白さがあります。

 

 

船に乗る際、潮が引けている時は、

ちょうど目の高さに見えて、

 

それに太陽の光が当たるとキラキラして美しいです。

 

そして、

よく見ると色がじんわり変化していて

グラデーションになり、こちらも美しい。

 

でも、

この状態をそのまま描くより、

なんかしらとっかかりになる形があった方が見やすいかな、

 

と思い前回の作品にあった、

ハートの形を使っちゃおうと思いました。

それがこの

「ハートに切り取ったウスバアオノリ」です。

 

この作品は、

描き方も今までと変えてみました。

 

その様子は改めて

近々ブログで書こうと思います。

 

 

 

ラムサール条約


 

そういえば先日、

 

南三陸町の志津川湾の海藻のことが記事になってました。

ラムサール条約の新規登録地になったとか。

 

 

身近すぎて気づかなかったけど、

貴重な環境だったんですね。

 

 

それでは今日はこの辺で。